株式会社針谷製作所

ハリヤセイサクジョ

[業種]大分類:製造業 中分類:はん用機械器具製造業 小分類:その他のはん用機械・同部分品製造業

会社紹介 PICKUP特集

大物の精密機械加工でトップクラスの技術力を発揮

大型精密加工に強みを持つ実績ある部品メーカー

針谷製作所は1949年創業と、長年の実績を持つ機械加工メーカーです。40年ほど前から大型の機械部品の加工に多く取り組むようになり、以来、大物精密部品の機械加工を得意とする特色ある企業として発展してきました。
機械加工全般に対応する設備を備えていることも特徴で、大型平面研削加工、治具の設計・製作、ワイヤカット加工、機械製缶加工からステンレス・アルミの溶接までの一貫した部品加工を提供しています。
これまで大手重工業メーカーからの受注を中心に、多種多様な産業機械やプラント設備の部品加工で実績を重ね、また、ベンダー(曲げ加工機)用金型製作なども行ってきています。その中で特に同社の技術力の証明となっているのが、日立製作所から原子力発電所用機械部品の製造工場としての認定を受けている事でしょう。3年ごとに、材料の保管方法から測定機の扱い方まで、製造工程と品質管理体制への厳しい審査をパスしなければならないのですが、同社は20年以上に渡ってこの認定を継続しているのです。



切削加工から溶接までの幅広い加工技術

  • 大物部品の精密加工技術

    全長13mのベッドに6mのテーブルを搭載した片持型の平削り盤をはじめ、大物部品の精密加工に対応する設備と技術を備えています。

  • 高レベルな品質管理体制

    定期的に厳しい審査が行われる、日立製作所の原子力発電部品製造認定工場として20年以上の実績があり、品質管理体制を高く評価されています。

  • 機械加工から溶接まで一貫

    切削加工にとどまらず、放電加工を含む機械加工全般から溶接技術まで、熟練した技術者による幅広い一貫した部品製造を支援できます。

産業界、学術界に貢献する大物精密加工技術

同社の設備の中でもとりわけ存在感を発揮しているのが、6.3mのテーブルを持つ片持型平削り盤です。片持型というのは、テーブル上にかかる横けたを片側に立つ1つのコラム(柱)で支えている構造のことです。ちなみに、テーブルの両側にコラムがあるのは門型といい、同社にも4mの門型平削り盤があります。片持ち型の利点は、テーブルより幅広い工作物も加工が可能なことです。
「当社では大きな面積の平削りにも、幅のあるカッターではなくバイトを使います。カッターで大きな面を削ると発熱の影響で歪みが出てしまうため、精度を出すにはバイトで続けて削る方が適しているのです。当社は、面の削り始めと削り終わりで、100分の5の精度で平行度を正確に出すことが可能です」
そう話すのは現社長の針谷正治氏。社長としては三代目になります。



父である創業社長の跡を継いだのはお兄様でしたが、2010年に急逝され、片腕として経営を支えていた正治氏が継ぐことになりました。
「今は大型の部品も非常に高い加工精度を求められ、加工も難易度の高いものになっています。1メートルを超える部品でも100分の5以上の精度を求められることが珍しくなく、他では難しい加工が当社に持ち込まれることが増えています」(針谷氏)
例えば、幅300・長さ1200のチタンの板に、長手方向に深さ0.3・幅0.5の溝180本を外形比100分の2以内で削るという加工をクリアしています。そのほか製品例には一般的な産業機械に混じって、大学の研究用大出力超伝導モーターの部品、人工衛星のアルミ部品、蒸留器のステンレス製ろ過フィルター、高エネルギー加速器研究機構(高エネ研)の加速器部品など特殊な例も数多くあり、同社の技術力が高く評価されていることをうかがわせます。
「当社自身、幅広い技術を持っているとはいっても、すべて1社でできるものではありません。いろいろな分野の仲間の協力ももらって可能となった製品も多くあります」
と針谷氏は述べています。

蓄積されたベテランの技術を継承していく

同社の技術力を支えているのは、古くからの多くのベテラン技術者たちです。
「当社が取り組む大物の精密加工には経験値が非常に大事なのです。その継承がこれからの大きな課題です。2年前に若い社員が加わりましたが、ものづくりの好きな人を育てて技術の継承をしっかり行っていく必要があります。それにはデータや映像で教えるより、身体で覚えてもらうのがいちばんだと思います。大規模設備は何百社もが関わって完成するのですから、その1社として腕を磨いていかないといけないと思っています」(針谷氏)
そして今後目指すのは、今にも増して一貫して幅広い加工を提供できる企業。
「大物の精密加工は今後大きく伸びるということはないでしょう。切削加工に限らず、持ち込まれた部品製造は加工法を問わずに何でもできるという会社を目指して、技術をそろえていきたいと考えています」
と針谷社長は同社の新たなステップへの展望を温めています。



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テクノシティすみだ PICKUP企業特集 vol.8-2 「株式会社針谷製作所」

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