株式会社ショコラティエ川路

ショコラティエカワジ

[業種]大分類:卸売業,小売業 中分類:飲食料品小売業 小分類:菓子・パン小売業

会社紹介 PICKUP特集

一粒に世界を込める下町のチョコレート専門店

和のテイストを醸すオリジナルチョコレートを販売

ショコラティエ川路は、本所吾妻橋に昨年(2017年)5月にオープンした小さなチョコレート専門店です。
浅草通りに面していて、駒形橋と都営地下鉄の本所吾妻橋駅の中間あたり。浅草から東京スカイツリー®へ歩いて向かうとすれば、その通り道になります。新しいマンションの1階にあるお店の前面には、廂から張られた古風でモダンな薄緑色の日除け暖簾。花七宝紋と筆書きの「川路」の文字が白抜きされています。「和」のテイストです。
店内に入ると、ショーケースには形や色合いの違う様々なオリジナル粒チョコレートが並んでいますが、よく見ると表面に市松、波、矢絣、亀甲などの和模様がデザインされたものがあります。扇形のチョコもあります。そう、商品も「和」のテイストです。
オーナーでショコラティエ(チョコレート職人です)の川路さとみさんは、フランスで修行中に日本の伝統の良さと日本人としてのアイデンティティを実感して、やるなら「和」のチョコレートと決めたそうです。
「お店も出すなら下町とねらいを定めて、墨田区を考えていました。本所吾妻橋のこの場所はたまたま縁があって決まりましたが、ベストの選択だったと思います。ここで、ラズベリーやイチジクなど季節の味を加えながら、和の感じ方を表現したチョコレートを創っています」
と川路さんは言います。味や香りにも抹茶、柚子、甘麹など和風感漂う素材が利用され、それでいて本格派のチャーミングなチョコレートに仕上がっています。



挑戦するショコラティエの技と夢

  • 下町のチョコレート専門店

    和の感覚を表現する本格派チョコレートの挑戦。だからこそお店は下町に開きたかったのです。墨田区の本所吾妻橋は絶好のロケーションでした。

  • フランス仕込みの職人技

    代表の川路さとみさんは、国内ホテルの菓子部門、フランスのチョコレート店、銀座の老舗チョコレート店で計10年の経験があるショコラティエです。

  • チョコレートづくり教室

    ショコラティエ川路では、初心者の方もプロを目指す方もチョコレートづくりのテクニックが学べる教室を開いています。講習実績延べ700人です。

開店3週間で予定した3か月分の在庫が売り切れに

とはいえこの立地、人通りはそれほど多いとは見えないのですが大丈夫なのでしょうか。そんな心配もよぎったのですが、どっこいショコラティエ川路はしっかりお客様の気持ちをつかんだようで、オープンから3週間で用意してあった3か月分の商品が売り切れてしまったのだそうです。
「申し訳ないことでしたが、仕方なくお詫びの張り紙をして4日間お店を閉めて懸命に商品をつくりました。それがまた評判をいただくことになって、ご近所のお客様にファンになっていただけたようです」
と川路さんは振り返ります。



商品はネットでも販売していますが、そのほか青山の美容室にも卸しているそうです。そして、じつはそれ以外にも大きな販売チャンスがあるのです。オープン後まもなくJ-COMの番組で、すみだビジネスサポートセンター(すみサポ)の紹介番組があり、そちらに出演したことをきっかけに、某百貨店から来年のバレンタインデーシーズンの出店オファーを受けたというのです。今はその商品の準備で大忙し。なにしろ作るのは川路さん一人だけ。それで詰め合わせセット2千箱です。毎日6時間から8時間は2階にある工房で製作作業。その間、お店での接客はお母様が担当しています。このチャンスを生かして、ショコラティエ川路のブランドを広めたいと川路さんは闘志を燃やしています。

チョコレートで描く夢を追っていく




「一粒の中に世界が入っている」
川路さんは、チョコレートづくりの魅力をこう表現します。もともと目指したのはケーキ職人のパティシエでした。小学校6年生の時からで、卒業文集にも書いています。やがて専門学校を卒業してホテルの菓子セクションに就職、3年目に壁にぶつかってフランス行きを決意します。フランス語教室の先生の力を借りて、雑誌に出ていたケーキ店に片っ端から雇ってほしいと手紙を出しました。で、1通だけ返事がきた。できたばかりのお店で、初めての従業員でした。給料は8万円でアパートの家賃が5万円。でもお店の主人はやさしかった。そこでチョコレートづくりにはまりました。
「日本にはまだ専門店は少ないから、この仕事なら、結婚してもしなくてもやっていけるとも考えました(笑)」(川路さん)
そして2年後に帰国して就職したのが、銀座四丁目にある老舗のチョコレート専門店。ここで5年間技術を磨いた後、独立してチョコレートづくりを教えながら自分のお店を持つ計画を進めました。出店に際しての融資申し込みでは、この老舗店の経歴が信用になったと言います。事業戦略づくりでは「すみだビジネスサポートセンター(すみサポ)」の支援を受けました。
「自分でもブランディングを考えて戦略を立てましたが、すみサポの専門家にしっかり見直してもらえたのは助かりました。コンサルを頼めばナン十万円もかかりますからね」
と川路さんは笑って言います。来月はセミナーに参加して、外国人向けのマーケティングでアドバイスを得るつもりです。
まだまだ走り出したばかりのショコラティエ川路ですが、「富岳三十六景をモチーフにしたチョコレートを構想中なんです。いつかフランスのコンクールにも挑戦します」と、川路さんは元気いっぱいです。

動画で見る「ショコラティエ川路」

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