有限会社タチバナネジ

タチバナネジ

[業種]大分類:その他の製造業 小分類:他に分類されない製造業

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複合加工機を自在にあやつる精密加工のスペシャリスト

公差マイクロメートル台の切削加工で精密部品を製造

タチバナネジは、丸棒金属材を素材とした精密切削加工をメインに行っている精密部品メーカーです。加工に使うのは、NC旋盤とマシニング加工機が合体した複合加工機。材料を支持・回転する主軸を2つ持ち、2つの刃物台で32本の工具が取り付け可能で、φ65(直径65mm)の棒材まで加工できる高性能機2台です。
工場で加工を担当するのは社長の高橋信一氏で、この複合加工機を使わせたらピカイチのスキルとノウハウを発揮する精密加工のスペシャリストです。加工機メーカーが表彰する年間優秀加工例にも数回選ばれました。
製造する精密部品は、墨田区内をはじめとする部品メーカーからの発注によるもので、機械、電機、電子機器、自動車など各種業界の製品に供給されます。例えば、あるメーカーのレーシングカーの特注部品2個とか、ギヤの焼き入れ時に使う1500℃の耐熱性がある超硬合金製冶具、ほかではできなくて回ってきた特殊な装置の精密部品、0.2mm幅の溝を斜め半径方向に240本切削した数センチの円盤部品といった具合です。最後の例の円盤は、加工に連続3時間を要しましたが、独自のノウハウと工夫が生きた例だといいます。
精度ではマイクロメートル(1000分の1mm)台の公差までの加工が可能ですが、過去に1万分の1mm台の公差での穴あけ加工を成功させたこともあり、高精度な加工には自信を持っています。1受注案件での製造個数は、5個から300個くらいまでというところです。



2主軸・取付刃物32本の複合加工機を最大限に活かす

  • 複合加工機による精密加工

    主軸を2軸備え、最大32本の工具を取り付け可能な複合加工機を活用し、様々な分野のマイクロメートル台までの精密部品加工を行います。

  • φ65mmの棒材まで対応可能

    直径サイズ65mmの素材まで加工ができます。φ50mmを超える素材の加工は設備面でできるところが少ないため、65mmは同社の強みの1つです。

  • どんな注文も断らない

    一見困難な注文でも、断らずに技術と工夫によってお客様の要望に応えています。機械の能力を最大限に発揮させる多彩なノウハウがあります。

海外ではできない加工を目指して設備一新での挑戦

「ふつうのNC加工なら海外の方が安くできてしまいます。海外でできないことをやろうと考えて、複合加工機を入れました。入れるなら若いうちにと思ったのです」
と高橋さんは言います。30歳で社長を引き継いでしばらく経った2007年のことでした。大きな設備投資でしたが、差別化した加工をできるようにしなければ将来はないと決断しました。
もともとタチバナネジはメインの受注先がネジメーカーで、旧式の機械で様々な小物製品を作っていましたが、バブルを経て急速に受注がしぼみました。高橋さんが20歳で入社した後の事です。そこで対話式NC加工機を入れて顧客を開拓し、精密加工へと舵を切ったのでした。しかし、生産の海外シフトが強まる中で、さらに一段レベルの高い加工をしなくては生き残れないと考え、当時最新鋭だった複合加工機の導入に踏み切りました。



「でも、同じ高性能機械を持っているところが、どこも同じように難しい加工ができるわけではありません。機械を扱う人のスキルとノウハウによってできることが違ってくるのです。そのやり方は自分で探し出すしかない。誰も他には教えてくれないし、こっちも聞きにはいきません」
と話す高橋さんは、いつも困難な加工に当たるたびに、研究と試行錯誤を繰り返して解決法を身につけてきました。じつは、上で製造品の例にあげた0.2mmの溝が240本入る円形部品は、この複合加工機を導入してすぐの仕事でした。ドイツで製造されていた部品だったのですが、国内製造に換えるに際して、マシニングセンターでの加工ではできないとわかり同社に持ち込まれたものでした。
「できるかどうかわからないような注文でも断らないことにしています。挑戦して、やっつける。そこが強みでしょうか」
そう言って高橋さんは笑います。機械操作は高橋さんただ一人ですが、複合加工機導入はうまくいき、5年後にはさらに上級機種をもう1台追加導入。バーフィーダー(丸棒自動供給機)込みで総重量10トン近いため、工場の床を掘り下げてコンクリートの土台も構築しました。そして現在、高橋さんは、
「おかげで今は機械の稼働もうまく回っていて、仕事も途切れずに入ってきています」
と2台目の導入の結果を満足げに語っています。

3台目の最新鋭機導入を視野にして歩み続ける

地元のメーカーの間ではタチバナネジの名前は知られていて、自分のところではできない注文を回してくれます。
「仲間内でお互いに専門外の注文や、納期的に無理という仕事を回しあっています。うちもどうしても間に合わないものはお断りしています」
と言う高橋さんはいま次の複合加工機を考えていて、
「古い方の機械が納期対応できついところがあるので、これを新しい機械と入れ替えたいと思っています。新しい機械を入れれば、仕事はおのずと入ってきます」
と自信をのぞかせます。
後継者候補は、工業高校に通う長男をはじめとして男の子が3人。
「もし長男がこの仕事を始めたら、新しいこともやっていきたいですね」
と将来の展望も温めているようです。

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