吾嬬モールド

アズマモールド

[業種]大分類:製造業 中分類:生産用機械器具製造業 小分類:その他の生産用機械・同部分品製造業

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製品化のアイディアから金型の設計・製造までのパートナー

たった2人のプロフェッショナルな金型メーカー

吾嬬モールドは従業者が2人のプラスチック金型専門の製造工場です。たった2人の工場ですが、設備は多少古いもののかなり充実しています。そのわけは、2011年に古くからあったある金型会社が廃業した際に、社員だった今野三樹夫氏がオーナーから工場を借り受け、設備を引き取って“吾嬬モールド”として新たに事業を始めたからです。高い技術を活かした多彩な金型づくりは徐々に軌道に乗り、5年目の2015年には、「金型製造用高性能ワイヤカット放電加工機の導入と生産プロセスの革新」の事業計画による“ものづくり・商業・サービス革新補助金”の支援を受けています。
同事業所が製造するのは、主に射出成形用の量産ものの金型。CAD/CAM設計から製造までを一貫して行い、文具・雑貨、商品ディスプレイケース、建築関連部品、電気部品、自動車内装部品など広範なプラスチック製品の金型をつくります。大きさも数ミリの小物用の金型から最大1.5t程度の大型金型まで対応可能で、さらに多数の型による組み立て式金型、樹脂注入部を加熱するホットスプルー対応の金型、折りたたみ式のコラシブルコア金型など複雑な構造の金型にも対応しています。
また、同事業所がそれ以上に大きな特色としているのが、アイディアやスケッチ段階からの相談に応じて、金型の設計と製品化のアドバイスができるということ。漠然とした成形イメージからでも、金型のプロの目と幅広いもの作りのネットワークで、コストと効率を考えて実際の製品につくり上げる手伝いができます。


製品化と金型のことなら何でも協力可能

  • 設計からの一貫製造が可能

    自ら3次元CAD/CAMで設計し、自らマシニングセンタや放電加工機を操作して金型を製造します。製品スケッチからの金型の注文も引き受けます。

  • どんな金型にも対応できる

    小物用から1.5tクラスの金型まで、また、組み込み金型、組み立て金型、特別な機構や複雑な構造を持った金型も設計~製造できます。

  • 製品化全般を支援できる

    長年の経験・知識と協力工場、取引先のネットワークを生かして、金型製造を超えて難しい二次加工や製品化を支援する情報提供ができます。

製品のアイディア段階からお客様と一緒にものづくり

「はじめた頃は、ほかで作った金型の修理ばかりやっていたんです」
と、今野さんは吾嬬モールドのスタートを振り返って言います。高齢化と生産の海外移転が進んで、事業をたたむ金型工場が増えたためです。量産用の金型はメンテナンスが必要ですが、製造した工場がなくなって修理を頼めない。そんな金型の修理の依頼が集まったのです。
「お客様も若いのに頼みたいですし、この業界では私は若い方ですから注文が来たのです。1年後、2年後、そういうお客様から新しい金型の注文がもらえるようになりました」(今野氏)
そうした受注の一方で、いま今野氏が力を入れているのが、デザイナーや商品開発担当者とのコラボレーション的な金型づくり。アイディア段階から一緒に製品化の道を考え、その金型を設計、製作するという案件での協力です。その製品の一例として、今野氏が見せてくれたのが、アウトドアレジャー向けのプラスチック製の小枝形フォークです。



「デザイナーさんがデザインを持ち込んで金型を頼まれたのですが、そうした要望に応えられる金型屋さんが他にいなかったということでした。枝分かれや曲がりのあるデザインですから、まず型が成立するのかどうかが問題でした。抜くことができるか、分割する型のコストはどうなのか、デザイナーさんと話し合いながら、3Dのデータを基にCAD設計を繰り返しました」(今野氏)
つなぎ合わせの成形は縦型成形機でないと無理ということで、数少ない縦型成形機を持つ協力工場の力を借りました。
「製品ができるまで半年以上かかりましたが、こうした仕事は遊び心が生かせるようで、やっていて楽しいものです」
と今野氏は微笑みながら話してくれます。このように、協力しあって製品づくりを進める案件が増えていて、今後積極的に取り組んでいきたいと言います。いたずらに値段で勝負しない金型づくりを目指しています。

楽しい金型づくりをこれからも続けたい

アイディアからの製品づくり協力、3次元CAD/CAM設計、そして材料発注、協力工場との打ち合わせ、実際に加工機を動かしての金型製作。今野氏の仕事ぶりはまさにオールラウンドです。
そんな吾嬬モールドの設計室兼事務所には、偶然知り合うことになった高齢のフリーの設計エンジニアが間借りしています。金型設計ではなく、まったく違うお客様から部品や製品の設計を請け負っているそうですが、若い頃は大手メーカーの設計部門で働き、機械加工とネジなど細かい部品に及ぶ「驚くほどの知識」(今野氏)を持っていて、今野氏を度々助けてくれます。ちょっと変わった仲間という感じですが、今野氏の、アイディア段階からの製品づくりへの協力という案件では、大いに頼れるパートナーになっているようです。
そこで同事業所の今後ですが、
「まだ5年目ですし、ただ一生懸命にやっている段階です。将来的には人も考えないといけませんが、出会いの中で見つかると思っています」
と今野氏は控えめです。そして、「高校を出て28年この仕事をやってきて、ほかのことは今更できませんし、もの作りの面白味と楽しさのある仕事だと思っています」と自信に満ちた顔で笑っています。

動画で見る「吾嬬モールド」

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