株式会社間中木工所

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[業種]大分類:製造業 中分類:家具・装備品製造業 小分類:家具製造業

会社紹介 PICKUP特集

イメージ共有からはじめる物作り オーダー家具メーカー

個人宅から先端オフィスまでに製品納入

間中木工所は、職人の技を生かした木製のオーダー家具の製造を行っています。個人の住宅なら壁面収納、クローゼット、テーブル、システムキッチン、本棚などからオリジナルな調度品まで、オフィスや公共施設なら受付カウンター、会議テーブル、講演台、デスクなどからパンフレットラックまで、幅広く製品を手掛けています。
同社の強みは、社内での一貫生産を行っているところ。デザイン、設計から、材料加工、組立、塗装仕上、現場での設置まで全て自社で行います。分離発注の注文家具メーカーが多い中で、この一貫生産体制は品質の高さを担保する要素として評価されています。
注文の中心は個人の住宅で使う家具ですが、法人からの木製家具や設備の受注も増えています。納入例は都心のオフィスビルや施設、有名企業のオフィスに広がっていて、その多くは大手のオフィス家具メーカーや設計事務所からの製作依頼によるものです。品質と納期が確かという評価と、クライアントのねらいを実現するための提案とノウハウが優れているという評価を得ていることで取引が増えました。木材以外の部材も使った斬新で実験的なオフィス家具のほか、各自のディスプレイを昇降・収納できる会議テーブルを機構部を含めて設計、製作した例や、重量250キロという一枚板のバーカウンターを支柱の鉄骨を含めて製作、設置した例もあります。
これに対して個人のお客様は、インターネットのホームページを見て問い合わせから注文へと進むケースが圧倒的多数。早くからインターネットの利用を始めた同社は、それ以前とはお客様の顔ぶれががらりと変わり、遠隔地を含めた幅広い層のお客様の、棚板1枚から新築家屋の全収納家具といった注文までに応えています。



提案力と一貫生産体制が強み

  • オーダー家具の一貫生産

    アイディアやデザイン段階から設計、材料選定、加工、仕上塗装、現場組立設置までを一貫して、自社の職人とスタッフで行うことができます。

  • 提案力と設計力の強み

    発注者の要望とねらいを理解して、データ化してある膨大な作品例も参考にして、プロの立場からの提案と設計を行うことができます。

  • すみだの異業種と協力

    木材以外の金属、硝子、アクリルなどの樹脂、ゴム、革、布などを組み合わせた製品も、地元すみだの専門業者と協力して製作します。

ヒヤリングとイメージ共有からはじめる物作り

「うちは物作りと同じ位、提案にも力を入れています。」と、タブレットPCを手に話してくれたのは代表取締役の間中治行氏。自身でもデザイン、設計を担当してきました。大学を卒業して2年間サラリーマンを経験後間中木工所に入り、3年前に社長になりましたが、「一営業担当として、お客様と“ものづくり”との橋渡しをする」と主張します。
そのタブレットPCの中には、加工の膨大な事例や、3Dのサンプル画像が詰まっていて、お客様との打ち合わせやプレゼンテーションに活用しています。



「ゼロからはじめる物作りになるので、製品を3D画像化することで事前にお客様とのイメージ共有が可能になりますし、作る側も事前に様々な問題点が見えてきます。」と、間中氏は3Dの効用を語ります。
またこれまでに、東京の家具メーカー9社とともに、パリの国際見本市「メゾン・エ・オブジェ」に出展経験もあり、国際的な視野での物作り経験から、「感じたのは、“何でもできる”ではだめで、誰に向けた家具なのか徹底して追求することも必要だということです」と、ものづくりへの姿勢を改めて見直すきっかけとなったようです。

若手社員がやりがいの持てる家具作りを目指して

間中氏が入社したのは、バブル後の“最悪の時期“だったと言います。
「私が最初にやったのは、職人たちの3Kイメージを変えようということでした。若い職人を、裏方でなく前へ出る職人にしようということです。そうしないと底辺にいる若い人が育たちません。それでNCマシンを入れたのですが、使える若手が古い職人からも一目置かれるようになって、中が変わってきました」(間中氏)
そして、もう1つ進めてきたことが下請けからの脱却でした。
「入った頃は5次、6次下請けということもありました。私は設計、デザインをやっていて、ネットも早くからやっていたので、それを利用して直接受注すればいいという考え方でした。部品メーカーとは違うのですから、お客様の要望も直接聞いたほうがいいのです。6次ではまったくわかりません」
今は、ホームページを見たお客様から直接問い合わせが入るようになりました。企業向けの仕事も、オフィス家具メーカーやデザイン・設計事務所から直接です。
「若手の職人も、お客様と会うことでやりがいと思い入れが生まれます。指名されることもありますし、自由な創作の機会も広がります」
と、間中氏は若手への期待を述べます。そして、同社の今後についてはこう話しています。
「大きくすることに魅力は感じません。全体に目が届く範囲でやっていきたいと思っています。時々、特注家具屋って何だろう、と考えますね。高級品とは違うし、ストーリー性があって愛着を持って長く使ってもらうものですね。いつか、そういうオーダー家具メーカーが創作する市販のオリジナル商品ができないかとも考えているのです」
でも今は、「毎日、緊張感とわくわく感がある」と、提案と打ち合わせに飛び回っている間中氏なのでした。

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