株式会社渡邊機械製作所

ワタナベキカイセイサクショ

[業種]大分類:製造業 中分類:生産用機械器具製造業 小分類:その他の生産用機械・同部分品製造業

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製缶設備を知り尽くし一品製作でニーズに応える

製缶設備ならなんでも設計製作する

渡邊機械製作所は、さまざまな製缶設備を開発、製作する専門メーカーです。特に多く製作しているのはドラム缶製造機械で、全国でも屈指の納入実績を持つといいます。そのほかペール缶やスプレー缶、アルミ缶など、ユーザーとなる缶メーカーの注文に応じてどんな製缶設備でも製作します。
製缶設備と一口に言っても、薄い金属板から筒状の胴体と上下の円板を作り、これらを合体して最後に「缶」製品となるまでには多くの工程が存在し、必要な設備も多様です。
例えば一般的なドラム缶では、<鋼板(1.0~1.2ミリ厚)コイルを引き伸ばす→所定サイズにカット→胴状に丸める→合わせ目(5ミリピッチ)を溶接→溶接部をつぶし厚さを均等化→両端の縁を曲げてつばを成形→輪帯(りんたい=胴回りの凸輪)成形→天板に胴の縁を合わせコンパウンド(シール材)吹き付け+巻き締め→ひっくり返して底板も巻き締め→塗装・焼付け>という工程があります。同社では、この工程の溶接機を除いた全ての設備を製作することができます。
エアゾルなどに使用するインパクト缶の製造機も製作します。これは、円盤状のアルミや亜鉛などの素材を、1回の衝撃(インパクト)押し出しプレスで缶底と胴が一体となった耐圧性の高い缶に成形する機械です。また、インパクト缶に似たDI缶は、はじめに円板からカップを作り、次にしごき加工で胴を伸ばすという工法で製造されますが、このカッピングプレス機も製作します。
ドラム缶の成形ラインは15メートルほどになりますが、同社ではそうした大型設備から小型の関連機器まで、非常に多彩な製缶設備の製作を、80年という実績と技術の蓄積を背景に続けています。



製缶工程への広い技術が強み

  • あらゆる製缶設備をつくる

    ドラム缶から乾電池の容器まで、缶と名の付く金属容器の製造設備なら、どんな工程の設備でも、どんな加工技術を使う機械でも製作できます。

  • ニーズに合わせた注文製作

    製造する缶の仕様、設備の環境、特別な条件など、ニーズと課題に即したオリジナルな機械設備を1個づくりで設計、開発、製作します。

  • 素早いメンテナンス体制

    製缶設備は、故障時に即座に対応してもらえることが大事です。同社では、その日のうちに現場に行き復旧作業にあたることを方針にしています。

ニッチな市場で他にない技術を育ててきた

「製缶は工程ごとに機械がまったく違います。経験を積まないと、すべての製作に関わることはできません。2、3年では無理で10年はかかるでしょう」
と話すのは同社社長の渡邊克夫氏。工程ばかりでなく、缶によって製法も違ってくるので、作る機械はさらに幅広くなります。
「でもうちは離職率が低いので、技術を持った社員がいます。給料は高くないけれどね」
と笑います。
製作する機械と設備は、ユーザーごとに違うまったくの1個づくり。大手メーカーが使う1分間に2000缶も製造するような設備ではありませんが、同社の機械にはユーザーのニーズに合わせた創意工夫が光っています。
以前は、製缶ライン全体をつくって納入するということもあったそうですが、今は工程ごとの設備の更新での受注がメインだそうです。



「10年位前までは海外へ製缶ラインを輸出することがあって、スーダンやタンザニアに半自動ラインを入れたこともありました。円高で輸出はなくなったのですが、最近は円安で再び引き合いの話も出ています」
と渡邊氏は言いますが、製缶設備をつくれるメーカーが他にあまりないという事情があるようです。
「非常にニッチな市場ですし、一品ものの特注の機械をつくるので難しいのです。でも逆に、そうしてお客様の要求に合わせてつくれることが一番の強みになっていると思います」
と渡邊氏は胸を張ります。

高まるリプレースニーズにきめ細かく応える

国内で年間に製造されるドラム缶は1,500万本にもなるといいます。この生産量は増大傾向にありますが、世界ではさらに大きなニーズがあるといえます。
「製缶機はほぼ20年でリプレースの時期を迎えるのですが、そろそろ大量リプレースの時期になると見ています。新規で製缶ラインをつくるところはあまり出てこないとしても、リプレースは今後も続くと思います。当社は製缶関連では工程の上から下までやってきていますから、そうしたニーズに細かく応えていくことが可能です」
と渡邊氏は述べています。同時に、培ってきた幅広い技術とノウハウを、製缶という分野を超えて生かしていくことも考えているようです。

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