株式会社仲田製作所

ナカタセイサクショ

[業種]大分類:製造業 中分類:金属製品製造業 小分類:金属素形材製品製造業

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ハイレベルで独創的な 絞り加工技術で 常に時代の先端をゆく

絞り加工で他にない技術力を発揮

仲田製作所は、絞り加工の主流の1つであるしごき加工を専門とする金属加工メーカーです。
絞り加工は金型を使ったプレス加工技術ですが、その中で加工する金属板を極圧で薄く延ばしあげていくものをしごき加工と呼び、此処で多く用いられている手法は、2ミリ厚程度の素材を一部分のみ0.4ミリ程度まで薄く延ばしながら成形します。他の製法に比べて加工時間がより短く、精度を出す事ができ、屑の発生が少ないほか、材料が変形によって加工硬化するので他の製法の製品より丈夫なものができるという利点があります。
反面、外周部に細かいキズが付きやすく、通常はきれいに仕上げるには複数工程が必要になるのが難点です。ところが、同社のしごき加工では、あるノウハウによりこのキズが付きません。しかも、公差0.01ミリという製品もあるほど、高精度な加工を得意にしています。

ハイレベルな部品をビル内の工場でつくる

  • 絞り加工の高い競争力

    高精度(公差0.01mm)、ごく細、高強度、傷のない表面、衝撃に強い一体加工、難加工材など、絞り加工で独自の技術力を持ちます。

  • 順送金型を駆使しての20ステ ージを遥かに越えるステージ数 を要する金型での加工

    順送金型とトランスファー金型による連続多段階絞り加工で、45ステージを用いる製品加工も克服して複雑な形状の精密部品も、1枚板からの継ぎ目のない高強度な部品として作り出す技術があります。

  • 街なかの隠れ工場

    錦糸町駅に近いビルの中に工場があります。もちろん防音は万全で工場内はクリーン。複数台のプレス機が整然と並び、高強度・精密部品を打ち出します。

「はじめて」を生む独創性で成長してきた

「ずっと難しいものにこだわってきました」と言うのは社長の仲田裕一氏。例えば、写真のコアレスモータのケースは、外側の円筒と中のパイプが絞り加工による一体成形。衝撃に強く、双方の中心は3/100mmもずれませんし内径精度は1/100の精度で管理されています。「ワンピースでつくったのは当社が世界で初めて」と仲田氏は胸を張ります。
1991年、これを海外の携帯電話機メーカーが振動モータに採用しました。それまでは、ケースとパイプの2ピースを圧入していたため、端末を落とすとつなぎ目がずれてモータが動かなくなることが度々あったのです。仲田製作所のワンピース化で問題が解消し、同社には注文が押し寄せました。ピーク時には世界全体の使用量の65%以上のシェアのご注文も頂きました。
同社とコアレスモータの関係は、1979年にコアレスモータのケースを、業界に先駆けて切削加工なしの絞り加工のみで製品化したのが最初。大ヒットした携帯型ステレオカセットプレーヤーに大量に使われて以来、ポケベル、携帯電話機、スマートフォン、高級一眼レフカメラ等と小型コアレスモータの需要が拡大し、同社のケース製造も絞り加工技術のレベルアップを重ねながら拡大してきました。

難加工材にも挑戦して新たな市場を開拓 (お客様や協力会社様にも大変助けられました)

同社の絞り加工にはもう1つ、難加工材の絞り加工にも対応できるという強みがあります。
液晶テレビが出はじめた頃、仲田氏はバックライトに組み込まれる冷陰極管(CCFL)に着目しました。その電極の材料は、パソコンのディスプレー等に使用されていた従来のニッケルからより電気特性の良いモリブデンへと液晶テレビのバックライトは代わっていたのです。モリブデンは難加工材の1つで、この加工に同社は挑戦しました。
「高純度のモリブデンを高さ5~10ミリのカップ状に加工するのですが、当時この電極を作れるのは国内に1社だけでした。そこで、2社目になることを狙ったのです。開発には約2年以上かかりましたが遂に成功し、お客様や(資金提供)協力会社様の(技術や人材のご提供)お力添えもあり市場に参入できました」(仲田氏)
現在ではバックライトの主流はLEDに代わっていますが、同社はモリブデン等の難加工材のプレス加工、絞り加工にもノウハウを蓄積してきたのです。

時代を先駆けるものづくりを追っていく

「コアレスモータのケースだけは、形状によっては中国よりうちの方が安くできます。切削工程を加えずに絞り加工だけで公差0.01mmの精度が出せるためです」と仲田氏は話します。
コアレスモータのケースで培われた、高精度、高強度、衝撃に強い一体加工などの絞り加工技術は、冷陰極管の電極や、高密度基板の回路検査などに使うコンタクトプローブのチェッカーピンなど他の部品加工にも生かされています。
これまで同社は、需要が大きく伸びる部品に的を絞って独自の工法を開発し、業界に先駆ける一歩進んだ部品を提供してきました。そこで、今後の展開について仲田氏はこう語ります。
「これからは、時代の先端をいきながら、購入した人が得をするような製品をつくったり取り扱ったりしていくことが重要だと思います。当社がLEDを扱っているのもそのためで、LED照明も初期コストは発生しますが複数年で削減した電気料金で初期コストを支払え、元が取れる商品だからです。
最先端の技術と経験を生かす次世代の製品ということでも、省エネルギーの分野に取り組んでいるところです」。

動画で見る「仲田製作所」

テクノシティすみだ PICKUP企業特集 vol.2-2 「仲田製作所」

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