株式会社東京機革

トウキョウキカク

[業種]大分類:製造業 中分類:ゴム製品製造業 小分類:ゴムベルト・ゴムホース・工業用ゴム製品製造業

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革パッキン作りから始まり 現在では“何でも屋”の懐の深さを持つ

パッキンとガスケットで80年の歴史を持つ

東京機革は、ゴムパッキン・テフロンパッキン・ジョイントシートガスケットなどのパッキンとガスケットを製造する、パッキンメーカーです。昭和8年(1933年)の創業といいますから80年という歴史があります。創業時は工業用の革パッキン、革ベルトの専門メーカーだったため、社名に「機革」と付けられたようです。
古くは工業用パッキンでは革製が主流でしたが、時代とともに素材は革からゴムや樹脂へと移り、現在、同社でも革製品は売上の1割に満たない程度です。とはいえ、革パッキンを作れる会社も減少してきたのか、現在も革パッキンを必要としている一部の浄水場や発電所などで活用されているようです。
同社は大量生産から多品種少量生産に機動的に対応しています。
「今日あした欲しいというご注文にも対応しています。そのために材料の種類は豊富に持っています。ゴムだけでも多くの種類がありますし、他ではあまりやらないフェルトやファイバーもあります。この材料の豊富さが当社の強みの1つです。」
と常務取締役の小野寺英夫氏は胸を張ります。1個から数個という注文が毎日大量に届き、それに細かく対応しているのです。お客様は製造業が主体で、プラントメーカーや建築設備、食品機械、製造ラインの自動機などのメーカーからの発注に応えています。
生産設備の部品という位置づけですから、設備投資の動向に左右される面もありますが、パッキンなどのシール部材は消耗品でもあるので常に一定程度の受注量があり、安定性も保っていると小野寺常務は述べています。


1.ジョイントシートガスケット、ニチアスクリンシルブラウン T1995
2.樹脂加工品(フェノール樹脂、POM)  3.蛇腹  4.ゴムガスケット
5-6.各種革パッキング

多様な注文に迅速に応える態勢がある

  • 革パッキン作りが始まり

    パッキンとして独特な機能性を発揮する革パッキンですが、同社はその製造技術、設備、職人を備えています。

  • 多種多様な材料を在庫

    パッキンの材料はゴム、テフロン、ナイロン、その他樹脂、フェルト、コルクなど実に様々。同社はその多くを常に社内に用意し、注文に迅速に応えます。

  • 豊富な金型

    パッキンやガスケットは多くの場合、型を使った打ち抜きで製造します。同社は大量の型を揃えて、多様な製品に低コスト短納期で対応しています。

実は“何でも屋”の側面があるパッキンメーカー

「本業はパッキンメーカーなのですが、実は何でも屋です」
と小野寺専務は自社の業態を表現します。パッキンやガスケットの製造は全体の70%ほどで、残りの30%は雑多な金具類、ジャバラ、ホース、スプリングからガラス製品まで多種多様な工業部品類の注文に応えているそうです。
「工場の購買担当の方が、これは一体どこへ頼めばいいのか、と悩む部品や材料をうちで引き受けています。パッキンメーカーは、工具メーカーと並んで、頼まれれば何でも作ってしまうのですが、昔、営業担当が大手メーカーに飛び込み営業して、担当者が困っていた購買物を引き受けたということもあったようです。(笑」 (小野寺常務)
こうした多様な扱い品目の広がりは、ふつうの営業活動で紹介しようとしてもなかなか難しいところがあります。そこで同社が選んだのが、ホームページでの細かな事例の紹介です。とにかくお客様が聞きたいと思われそうな項目をずらりと並べ、パッキンの詳しい話から、何でも屋としてのこまごまとしたサービスまで、丁寧な語り口で説明しています。



市場ニーズとの対話で歩んでいく

小野寺常務は1992年の入社ですが、それまで外資系コンサルティング会社で4年間コンサルタントとして勤務した経歴があります。入社は、父上である現社長の小野寺英一氏から後継を求められてのことでした。
「昨年、突然革パッキンの引き合いがあちこちから舞い込みました。事情はよくわかりませんが、どうも関西で革パッキン製造の業者が廃業したらしいのです。水力発電所で使う革パッキンがどうしても必要だという事で短納期の製作を依頼されました。」(小野寺常務)
市場ニーズへ臨機応変に対応していくこの柔軟さも、同社の特徴です。
また、社内的には、雇用の確保ということも大きな責任としてとらえられています。
「当社には80歳で現場に立っている方もいますし、65歳を過ぎても十分に働ける方がいます。今働いてもらっている人たちには長くいてもらいたいですね。」(小野寺常務)
その一方で、社の将来についてはいろいろ考えるところがあるようです。
「パッキンだけで20年30年と続けることは難しいでしょう。これからも世の中の流れを見て、細かく対話していきたいと考えています。」と小野寺常務は語っています。

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テクノシティすみだ PICKUP企業特集 vol.6-2 「株式会社東京機革」

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