WAKA

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[業種]大分類:卸売業,小売業 中分類:その他の小売業 小分類:他に分類されない小売業

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フリーランスのフラワーコーディネーター

WAKAを主宰する若林美穂さんは、店舗を持たないフラワーコーディネーターです。主として店舗や個人事業主といった企業の依頼に応じて、空間に合わせて花をコーディネート。注文に応じて、花市場から仕入れ花をいけ、店舗や企業なら現地に足を運び、その場で花を生け込んでいきます。オンラインショップでの注文は、個人のお客さまからが多く配送で対応。現在は自宅マンションの一室をリノベーションして、工房としています。


引き算の美学を追求

若林さんは、以前ホテルに勤務しており、毎週生け込みに来る花屋さんの花仕事を見ていくうちにフラワーコーディネーターという仕事に深く興味を持つようになりました。その後、日比谷花壇に就職、ブライダルやホテルにあるショップで経験を積むうち、国内外の花文化をもっと追求したいと思い、10年前、1か月ほどイギリスに渡りました。欧州で花をめぐる状況や文化を見ていくうち、日本ならではの花の見せ方を突き詰めたいという思いが芽生えたそうです。フラワーアレンジメントは華やかに花を盛るイメージがありますが、逆に日本の生け花は引き算の要素があると気付いたといいます。引くことで映える美しさに強く惹かれたのです。
「生け花と海外の花文化を比較する中で、日本の空間を生かした花のディスプレイや、日常的に花のある暮らしを提案したいと思いました。日本ではあまり馴染みがありませんが、海外では生活や店舗、文化に花が息づいている。日本にもかつてあったような花をめぐる文化を追求すべく、空間をコーディネートする仕事に携わりたいと思うようになりました。




クライアントは、店舗や個人事業主などがメイン

帰国後、退職した若林さんがフリーランスとして立ち上げたのが「WAKA」です。カフェなどの店舗やレンタルスペースを利用してワークショップを開催したり、手づくりマルシェ「すみだ川ものコト市」などに出店したりする活動を通じ、徐々に浸透度が高まり、店舗・企業などからフラワー・コーディネートの依頼が舞い込むようになりました。
店舗から依頼をもらうと、まずは現地に出向き打ち合わせ。意向と予算をヒアリングした後に画像などでイメージを提案。OKが出れば、空間に合わせて花をコーディネートする。それをインスタグラムに載せることが宣伝にもなり、他からの依頼につながるそうです。店舗・企業などからの依頼は継続することがほとんどで、2週間に1回あるいは1週間に1回程度、花を入れ換えることになります。WAKAが取引しているのは、オフィスやショールーム、飲食店、エステサロン、ヨガスタジオなどです。


コーディネートで大切にしていること

  • 季節感を出す

    植物の向きや表情が見えることを基本にしています。秋冬には紅葉、実など、春夏には桜、新緑などの花で構成し、どこかに必ずグリーン(葉っぱ)を入れるのがWAKA流です。

  • 花器で咲くサプライズ

    例えば、バラが3本あったら、一度に咲くのではなく、順番に咲いていくようコーディネート。納品時には蕾(つぼみ)の状態でも、見るものを驚かせるような意外な色の花が咲くような仕掛けを入れることがあります。

  • ドライフラワーの趣

    美しい花もいつしか枯れます。ドライフラワーになる過程を楽しめるようなコーディネートもWAKAの得意技の一つ。また違う風合いになってずっと楽しめる、その様子もまた趣深いものです。

空間に馴染む、あえてつくり込まない自然の風合い

「お客さまからは、『他の花屋さんに売っていないような珍しい花が多い』と言われることが多いですね。ちょっと野草っぽい趣きのある可憐な花が好きです。アレンジメントを作る時は自然の風景を切り取ってきたような、暮らしに溶け込むようなイメージを大切にしています」と若林さんは語ります。花市場から仕入れる時はメインの花を決め、それにプラスする形で枝や葉っぱなど引き立てるようなものを選んでいます。確かに若林さんがコーディネートした花を見ると、枝物にちょっとだけ蕾があるものやシックな色使いのセットなど、組み合わせの巧みさが際立っています。「極端なこと言うと、空間に合えば枝だけでもいいと思っているんです。暮らしに馴染むような提案を心がけ、大量生産ではないからこその良さを表現し続けていきたい」


花を生け込むその先へ

若林さんに今後の展開について伺いました。 「今まで以上に、一つの店舗・企業様に深く関わり事業展開を図っていきたいという思いがあります。空間に花があることによって、お客様やスタッフの気持ちが豊かになる、他店との差別化、といったメリットを検証し、可視化する構想を練っているところです。お花+コーディネートにコンサルティングを加えて、お客さまとウィンウィンの関係を築きたい」と若林さん。3月からモニターを募って具体的に動き始める予定だそうです。 若林さんは、この構想を実現するとともに、3年後を目処に墨田区内に小さなアトリアを構え、一般の人にも開かれたスペースにする目標を持っています。「墨田区内のどこに行っても軒先に花があふれている。そんな街の実現に少しでも貢献できたらうれしいですね」

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TEL080-6600-6448
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