松山油脂株式会社

マツヤマユシ

[業種]大分類:製造業 中分類:化学工業 小分類:油脂加工製品・石けん・合成洗剤・界面活性剤・塗料製造業

会社紹介 PICKUP特集

肌にも環境にもやさしい 自社ブランド製品で 成長を続ける創業104年目を 迎えるメーカー

OEM受託製造から自社ブランド製品の製造販売へと転換

墨田区内で初めて石けんが製造されたのは明治時代。松山油脂は、1908年に石炭商社として創業、戦後すぐに石けんの製造を始めました。以降、大手の洗剤メーカーや化粧品メーカーからの発注を受けるOEM受託製造を長く続けてきました。しかし1980年代以降、海外生産シフトの波が及んできます。現社長の松山剛己氏は会社存続に大きな危機感を抱き、自社ブランド製品に挑戦することを決意します。キーワードは「無添加」。肌にも環境にもやさしい製品づくりを目指し、多くの困難を乗り越え自社ブランドを立ち上げたのが1995年でした。はじめての自社ブランド製品である「無添加せっけん」と「塩入りボディソープ」を持って、松山氏自ら、感度の高い顧客層をもち発信力もある都市型量販店(東急ハンズ、ロフト、ナチュラルハウスなど)を営業して回りました。そして遂に1社と取引を開始。そこで実績を残すことができ、多数の販売先からの引き合いにつながっていきました。これが、松山氏がねらった「テコの原理」でした。
2000年には、お客様の声を直に聞こうという考えから、直営店舗による販売を行なう会社としてマークスアンドウェブを設立し、自社ブランド製品の事業を着実に拡大させてきました。2008年頃には、OEM対自社ブランドの売上比率がほぼ3対7となり、「自社ブランド製品によって売上のつくれる会社となる」という経営方針のもと、現在は2対8とその比率をさらに高めています。


1.釜焚き枠練りせっけん 2.ラベンダーせっけん、無添加せっけん
3.釜焚きせっけんティーツリーハンドソープ、釜焚きせっけんラベンダーボディソープ
4.アミノ酸せっけん洗顔フォーム

昔ながらの製法を守り続ける

  • 釜焚き製法

    直径2メートルの釜で天然の油脂をグツグツと加熱・撹拌。苛性ソーダを加えて石けんをつくります。100時間かかる職人の技による釜焚き製法です。

  • 枠練り製法

    釜から汲み上げたゲル状の石けん素地を枠に流し込み、1~2日静置して固め、ピアノ線で裁断し、乾燥熟成させて完成。

  • 富士河口湖工場

    富士山の北麓にある富士河口湖工場では、化粧石けん・透明石けんの製造と、厳密な衛生管理のもと、旧表示指定成分を使用しないスキンケア製品の製造を行なっています。

安全性・環境性・有用性の3つのバランス

同社がメーカーとして最も重視する品質のコンセプトは、安全性、環境性、有用性の3つのバランスです。
配合成分は環境に過度の負荷をかけないもの、生分解性の高いものを優先的に選択しています。また、傷や変形のために最終製品にならなかった石けんを「リサイクルせっけん」として再利用したり、包装資材の簡素化やパッケージの減量化など、ひとつひとつ環境への負荷を取り除くことで、自然との共生に取り組んでいます。

有用性をしっかり保ちながら、肌に対する安全性が高く、自然環境にも配慮した製品。そして、使うたびに楽しくなるような心地よいデザインと安心して使える価格。これらを満たす製品を開発・製造して、お客様のお手元に届けることが、自分たちの仕事であると同社は考えているのです。

2013年、生まれ変わる自社ブランドでの挑戦

同社では2013年を、次の成長に向けた変革の年と位置づけています。
同社がグループ会社として2009年に設立した北麓草水(ほくろくそうすい)社は、2012年9月に青山に直営1号店を出店、翌月にはオンラインストアをオープンして、スキンケア製品の新ブランド「北麓草水」の販売を開始しました。2013年3月には丸の内JPタワーに2号店を出店する予定です。
また、同じ2013年3月に、松山油脂のメインブランドである「Mマークシリーズ」の大幅なリニューアルが計画されています。理由は2つ。1つは、市場に無添加を謳った製品があふれたことで、同社がキーワードにしてきた「無添加」の価値がお客様にとってあいまいになってしまったこと。もう1つは、製品ラインアップが増え過ぎてしまい、お客様にとってわかりにくく選びにくいものになってしまったという反省です。
リニューアルでは主原料から処方を見直して、「釜焚き枠練りせっけん」など訴求点を製品名に反映させ、82品あったアイテム数のうち45品を廃番、新製品として24品を投入し、61品へと絞り込むということです。松山油脂は、スタッフ全員の意識をひとつにして、自社ブランドのものづくりに新しい挑戦をしています。



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テクノシティすみだ PICKUP企業特集 vol.5-2 「松山油脂株式会社」

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